感想文としては満点

えんげきとことばあそび

当ブログについて

エンタメを広く浅くになりつつあるイヌのブログです。

観劇した作品について独立した記事を書いた場合には本日の現場 カテゴリーの記事一覧 - 感想文としては満点に、その他の作品も全て月毎に 観劇まとめ カテゴリーの記事一覧 - 感想文としては満点 で纏めております(2019年〜)。

 

なにかございましたらTwitterのDMへ

twitter.com

プレゼントボックスはこちらです。

https://giftee.co/u/boogiewoogie

 

 

『熱海殺人事件 ラストレジェンド 〜旋律のダブルスタンバイ〜』スペシャル公演まとめ

 流石に味方良介の木村伝兵衛は見納めだろうということで全通を決め、こっそりと全22公演中17公演(味方回全通とスペシャル公演と可能な限り荒井回にも入った)観劇した。せっかくなので公式のスペシャル公演とその他事件回をまとめます。インターネットに書けることだけ書く。

 

1月14日(味方初日公演)

 恐らく昨年までの味方伝兵衛を観たことがある観客は全員違和感を持ったであろうというくらいに味方良介の調子が悪かった。演出家の「味方は明日(初日)に照準を定めた!」というツイートは何だったのか。

 体調が良くないとかそういうことではなく劇場とのチューニングが上手くいってなかったのだろうなという印象だった。前作の蒲田行進曲完結篇『銀ちゃんが逝く』の初日は所謂「自粛期間中」に喉を使えなかった鬱憤を晴らすようにボリューム調整機能がブッ壊れたかのような声量もかなり印象に残ってはいるが、それとも違った感触だった。彼の持ち味であった独特の節回しを排除する選択を取ったのはともかく、それ以外の可愛げであるとか言葉に力を持たせるテクニカルな部分も一緒に削げ落ち、声がつるんとしていて引っ掛かりを感じない感触がしたので戸惑った。次の出演回からほぼ改善していた。

1月15日(荒井初日公演)

 細貝熊田が富山でジャスコを購入する富豪ぶりを見せつけてきたり、大山のすけがりんごにおさげをつけてあげたりなどしていたが(言い間違いが多く「ジャスコで買ったアルマーニだよ!」「かわいいおさげもりんごのほっぺも」がそれぞれ「富山で買ったジャスコだよ!」「かわいいほっぺもりんごのおさげも」となっていた)、概ね良いスタートという印象の初日で、「荒井の時代が来た」と感じた。

 ちなみに当日券有無の情報がいろんなアカウントで錯綜しており、少しだけ面白かった。

1月20日夜公演(バトルロイヤル公演)

誰がどの役をやるのか…?8名全員出演!?なんてこともあるかも…!な公演となります。

(公式サイトより)

 結果的には全員出演。代わる代わるに自分の役を演じつつ、日替わり部分も担うイメージ。

 のっけから幕上がってダブル伝兵衛が並んで電話しているところで夢の光景が過ぎて何も分からなくなっていたのに(味方伝兵衛が「私ですが?」で荒井伝兵衛を押しのけて荒井伝兵衛は一時退場)、キャスト紹介で味方伝兵衛が自らの煙草に火をつけた後に荒井伝兵衛のそれにも火をつける擬似シガーキスを見せられて脳内麻薬分泌しすぎてスパークしたので正直この日の記憶があまりない。

 最後に勝ち残ったのが味方良介と石田明だったので、今後の制作のスターさんという文脈で心配になった。

f:id:boogiewoogiekun:20210212115005j:image
f:id:boogiewoogiekun:20210212115009j:image

1月22日(漫画『ダブル』最新話更新) 

 紀伊國屋ホールに集まりがちなみなさんがこぞって読んでいる漫画『ダブル』が更新されてTLが「もう私は野田くんほどの犯人に手が出ないよ」となった日。

 『初級革命講座飛龍伝』の戯曲は手に入りにくいのですがこれを基に制作された『飛龍伝2020』が3月12日にTBSチャンネル1で再放送されるので是非漫画と併せてご覧ください。『熱海殺人事件 ラストレジェンド 〜旋律のダブルスタンバイ〜』も同じチャンネルで3月20日に放送されます。

1月23日昼公演(新内誕生日公演 兼 河本チャレンジ公演前哨戦)

 水野朋子役新内眞衣さんの誕生日の次の日ということで「ハッピーバースデー」のくだりで「ありがとう。そしておめでとう。」とプレゼントを返却。トリプルカーテンコールでは役者3人からそれぞれ一輪ずつの花をプレゼントするサプライズ。

 通常久保田創が担当する全身タイツを河本祐貴が担当。石田曰く「お前……常に180%で怖いよ……」。

1月23日夜公演(ダブルスタンバイ発動公演)

 熊田留吉として出演予定の細貝圭が声の出し過ぎにより急性声帯炎を発症し降板することがマチソワ間に公式発表された。

 ロビーに「声の出し過ぎ」が告知される俳優、細貝圭ちゃんしかいないと思う。いとおしい。

f:id:boogiewoogiekun:20210212114618j:image

 そして、こんなことをニュースにしてくれるのは日刊スポーツくらいだと思う。

 公演には代役としてダブルキャスト石田明が出演。細貝は主に日替わりコーナーやダンスシーンでバッテン印のついたマスクをつけ出演した。生命力と悪運の強い役者陣と制作であることを確信していたこちら側は「万が一の場合に公演を続けるために敷かれたダブルスタンバイ体制」は不必要だと感じていたのだが、まさかこのような形で役に立つとは……とは思ったが、大いにイジられ元気そうだったし、全員が楽しそうだったので何よりだった。こういう時に出演者が一番ハシャいでいるのを見ると元気が出るし、すきだな……と思う。

 パロディコーナーで石田さんがインスタントカメラで撮った細貝さんの写真の公開はいつまでもお待ちしております。

1月24日(河本江浦ダブルカーテンコール参加開始)

 余談だが、細貝家に新しいいのち(こてつ)が加わった。

1月26日(チャレンジ公演)

通常の出演者以外が飛び入り出演!?する可能性があります。

(公式サイトより)

 基本は河本祐貴が熊田留吉にチャレンジする公演。察するに味方石田は休演の予定だったが、細貝の喉が本調子ではないので2人体制で台詞に詰まった場合のサポートを務めたが、必要な場面は特になかった。石田熊田の衣装を河本熊田が着用しているため、急遽新宿のユニクロNON STYLE 石田明の衣装を調達したエピソードが語られた。

f:id:boogiewoogiekun:20210212115115j:image
f:id:boogiewoogiekun:20210212115111j:image

1月27日昼公演(細貝圭復活公演 兼 収録回)

 復活回にして細貝さんのパートナーが観劇した回でもあったようなのだが、これに因んだネタはあまりウケていなかった。出演者だけが大ハシャギしていた。

 味方細貝ペアはこの日が最終日。

 余談だが、この日は味方良介の愛犬こまの誕生日である。

1月27日夜公演(収録回)

 TBSチャンネル1で放送(3月20日午後8時30分〜)されるのはこの回。

1月28日(新内千穐楽公演)

 観劇していないが、乃木坂46オールナイトニッポンによると、演出家から前日に連絡を受けた愛原が楽屋で遭遇しないよう置きっぱなしにしてあったメイク道具を諦めてすっぴんで爆弾魔のシーンに出演したらしい。やりそう。

1月29日

 余談だが、舞台『刀剣乱舞大坂夏の陣の追加キャストが解禁され、我らが久保田創の出演が発覚した。どうなる!?改装後紀伊國屋ホール柿落とし公演。

1月31日昼公演(荒井細貝池岡千穐楽公演 兼 江浦チャレンジ公演)

 爆弾魔久保田が江浦を呼びつけ、「毎日出ているので台詞が欲しい」と言う江浦に希望のシーンを演らせる突発チャレンジ公演が開始。『よろしく哀愁』の「二段ベッドと〜泣いたんだ。」までを挑戦。意外にも上手かった。

 「1人で検察庁行けるだろ」のシーンでずっとスーツの襟が立っていた細貝熊田が超絶キュートだった。

1月31日夜公演(味方石田愛原松村千穐楽公演)

 爆弾魔は久保田と大石のダブルキャストがどちらも登場。久保田がジャンパー、大石が帽子を着用し、なぜか包丁を貸し借りしながら暴れていた。包丁を持っている人が話せるシステムらしいが「創ちゃん!貸してくれ!」「敦士!貸してくれ!」とイチャイチャしている同期コンビ、あまりにもかわいかった。つかさんの思い出話で締めていたが、愛原さんがこれに涙ぐみ「爆弾かもしれない!」が言えなくなっていた。

 恒例の予告編。配役は『飛龍伝』伊豆沼に細貝圭。山崎に石田明。『幕末純情伝』勝に荒井敦史、以蔵に松村龍之介、土方に池岡亮介沖田総司新内眞衣蒲田行進曲結編『銀ちゃんが逝く』監督に久保田創、小夏に愛原実花、倉岡に味方良介。ナレーションを務めながら監督も演る久保田創のパワフルさよ。

 味方と石田と俺たちの走馬灯のような予告編だった。愛原実花の「お疲れさん!」で幕が閉じる正しさ。その美しさ。制作も出演者も紀伊國屋ホールもお疲れ様でした。

『熱海殺人事件 ラストレジェンド ~旋律のダブルスタンバイ~』感想

 『熱海殺人事件』が、少し早い春を連れて今年もやって来た。

 2021年の「熱海」は『熱海殺人事件 ラストレジェンド ~旋律のダブルスタンバイ~』として、2月から始まる耐震補強のために改装工事に入る紀伊國屋ホールの改装前最終公演として上演された。

 今回の公演の特徴は、副題に“ダブルスタンバイ”とあるように全キャストダブルキャストでの上演だと思う。バトルロイヤル公演の前説では「この状況下で誰が倒れても大丈夫なように」と語られていたが、結果的にダブルキャスト形式での公演は『熱海殺人事件』という作品がどれほどの強度を保っていられるかを実験するかのような公演だったように感じた。

 「熱海」を人生でいちばんの作品として愛している私が言うのもなんだが、実は「熱海」はものすごく面白い戯曲ではない。ただ『熱海殺人事件』というシステムが面白く、これを発明したことが素晴らしいのだ。

 「熱海」は非常に単純な物語だ。登場人物は鼻持ちならない部長刑事の木村伝兵衛、木村の愛人、田舎から赴任してきた新米刑事・熊田留吉、恋人の山口アイ子を殺してしまった犯人・大山金太郎のたったの4人。なおかつ殺人事件の捜査がモチーフでありながら難しいトリックを解き明かしたり真犯人が見つかるようなことはない。しがない工員であるところの大山金太郎が頭で腰紐で女工のアイ子を首を絞めた殺人事件を捜査し、殺意の在りどころを探りながら事件を成長させようと3人の捜査官が奮闘する物語だ。

 「熱海」は、シンプルだからこそ、人間とは何か、愛とは何かといった普遍的なテーマを風化せずに作品に宿し続けてきた。歪みなく人の心を揺さぶり続けてきた。そしてこの自らの生き方にも迷いがある3人の捜査官が犯人を捜査するという堅牢な構造が時代に即した新たなテーマをも抱合することを可能にしてきた。その強さと自由度が怒れる俳優たちの魂を解放させてきたし、「熱海」を何度も上演しても磨耗しない作品にさせてきたのだ。そしてまた、何度も何度も上演を繰り返す強さを持って上演され続けたことで「熱海」はより「熱海」たり得る作品となっていったのだろう。

 時代の流れに添ってあらゆるバージョンの作品が制作され、つかこうへいが死して、様々なテーマを与えられながら上演されてきた作品がついには改竄され、上演され続けてきた。そして今年、遂にはつかこうへいのにおいが染み付いた劇場が改装されてしまう。時代も劇場も観客も新陳代謝を続け、蠢き続けるのを前にして「熱海」はいつまで「熱海」でいられるのか。複数のキャストを入れ替え、積み上げたものを混ぜっ返し、時にはスペシャル公演を挟みながら、世の中に、観客に、役者に、これを問いかけ続けた公演だったのではないか。

 

 池岡亮介さんの大山金太郎は初日から最終日まで妖怪のような金ちゃんだった。思いがけない地点で昂ったり感情が抜け落ちてしまったりと、情動の予測が立てられない。「熱海」の構造を打ち壊しはみ出さんと暴れていたのは彼だろう。

 松村龍之介さんの大山金太郎は相当なクズだった。浜辺のシーンでもなく、自供後でもなく、「タバコくれや」のシーンが彼の金ちゃんが抜群に生き生きしており、なおかつ見どころだったということから鑑みても自明だろう。それでも千穐楽の熱量は凄まじく、千穐楽にしてやっと愛と狂気を持って山口アイ子を殺害した様子を見ることが出来た。

 新内眞衣さんは自己開示が足りていない感じが、良くも悪くも彼女らしかった。フレッシュもは言い難いながらもとにかく素直で、アンバランスさが愛おしかった。

 “ラストレジェンド”と銘打ってしまったからには出ていただくしかない、つかこうへいの愛娘・愛原実花さん。つかこうへいを知らないメインキャストの中で血の繋がった人間のいることの頼もしさよ。舞台に現れてすぐの「部長!」であんなに怒っている水野を初めて観た。ただ可愛いだけではない、木村伝兵衛と過ごした長すぎるほどの年月を確かに感じる水野朋子だった。多動の愛原さんと多動の石田さんの組み合わせはデンジャラスでエキサイティングで、観ていて楽しかった。改装前最終公演の予告編を小夏の「お疲れさん!」で締めるのがあまりにも「正し」すぎて、これを演らせるために呼んだ気さえする。

 紀伊國屋のアイドル・細貝圭さんは、石田明が作り上げてきた圧倒的な泥くさい熊田像に新たな風を吹き込ませた。どれだけ這いずり回ろうともふとした時の立ち姿は紛れもなく「イケメン王子」っぽく、富山で女のひとりやふたりは誑し込んで貢がせて弄んでそうだった。かといっていけすかないわけではなく、伝兵衛に喰らいつくその姿はあまりにも愛らしかった。初日は「富山で買ったジャスコです!」と言いきり、最終日にはそのスーツの襟を立てて大山に説教する姿は新たな人間に愛おしさを示してくれた。

 石田明の熊田留吉に今更何を言及することがあろうかというほど、凄まじく芝居が上手く、アドリブで支え、舞台を盛り上げてくれた。『飛龍伝2020』がRUPとも味方良介とも最後の同衾で味方石田のハッピーセットの終極だと思っていたから、予定外の延長戦を見せられているかのようで不思議な気持ちすらあったが、新参の河本江浦を始め熱海初参戦組のよすがとしても、実際に発出されたダブルスタンバイ体制の穴埋め役としても大いに頼もしかった。また、千穐楽に見せた味方良介の怒れる神の如き猛攻に耐えられるのはやはり石田明その人しかいなかったように思う。本当にお疲れ様でした……と言いたいところだが、これからもいつまでも劇場に遊びに来て欲しい。

 木村伝兵衛は2年目の荒井敦史は「ザ・ロンゲストスプリング」仕込みの愛嬌はそのままに、“改竄”されていない捜査室を生き残るための強さを携えて紀伊國屋ホールに舞い戻ってきた。初日時点でもかなり仕上がりがよく、詳細は後述するが劇場空間とのチューニングが上手くいっていなかった様子の味方伝兵衛と比べて「荒井の時代が来たな!」と思ったものだった。荒井伝兵衛はなんと言ってもソフトなところにある。それは大山や熊田に対しての態度が手緩いという意味ではなく、立ち居振る舞いや声色のことで、それが彼ならではの独特な色気を醸し出していた。熱海殺人事件が持つ「人生とは何ぞや」をより濃く伝えてくれたのは彼の木村伝兵衛かもしれない。「改竄」上がりの叩き上げど根性志願兵として、中屋敷さんからもらった「人間くささ」と持ち前の「愛」をもってこれからの紀伊國屋に春を連れてきて欲しい。

参考情報:中屋敷法仁×荒井敦史×多和田任益インタビュー 伝説の舞台の令和初上演はあえて改竄してみる、舞台『改竄・熱海殺人事件』 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

「公演やりましょうよ。もうミカティ(味方良介)の時代は終わりだよ」って言って(笑)。

 味方良介さんは5年目で4度目の木村伝兵衛。木村伝兵衛としては既に極まった存在だと紀伊國屋ホールに通い続けた誰もが考えていただろうが、それはとんでもない勘違いで、千穐楽の伸びがあまりにも凄まじかった。このような議論は無意味だと感じているが、それでも言いたい。熱海殺人事件 ラストレジェンド ~旋律のダブルスタンバイ~』千穐楽の味方良介を観てない人間はモグリと言わざるを得ない。役者・味方良介の強みであり魅力はなんと言っても強すぎるほどに強い喉とそこから真っ直ぐに伸びて劇場を制圧する声だが、千穐楽の木村伝兵衛は何を発するでもなく椅子に座り何処かを睨み付けるようにしている様が何をしている時より恐ろしく、印象的だった。まさにラストレジェンドに相応しい出来であったし、味方良介のネクストステージを見た心地だった。

 化物みたいな役者たちによる地鎮祭のような公演がこの状況下としては無事すぎるほどに無事に終わった。新たな劇場に紀伊國屋ホールの神様は再び宿るのか。来年以降、新しいホールで迎える新しい時代の「熱海」は果たして「熱海」たり得るのか。新宿に吹くはずの春風をまた待っている。

えんげきチャート集計結果

  先日はアンケート(【お誘い】演劇の話をしませんか - 感想文としては満点)にご協力いただきありがとうございました。勢いで企画したものの全然参加していただけなかったらどうしようと思っていたのですが、思ったより多くの方に反応を頂けて嬉しかったです。リツイートも含めて本当にありがとうございました。

 集計結果をどういった形にするか悩んだのですが、あくまでもランキングをつけることは目的ではなく、少しでも2020年に公演された演劇のことを考えられる時間が増えれば、楽しかった記憶を思い起こすきっかけになればと企画したアンケートでしたので、投票していただいた作品と俳優と投票数を発表するにとどめたいと思います。

 また、いただいたコメントの中から素敵だと思ったものをいくつかご紹介させていただきます(掲載に問題がある場合はお手数ですがご連絡ください)。

作品部門

「アルトゥロ・ウイの興隆」(2)

作:ベルトルト・ブレヒト 演出:白井晃

「ザ・ボイスアクター2020~アニメーション&オンライン~」

脚本・演出:松本陽一

ひとりしばい vol.8 植田圭輔 50%

脚本・演出:松崎史也

モデル、劇団始めました。

作・演出: 山本浩貴 

 『RICE on STAGE「ラブ米」~Rice will come again~』

脚本・演出・作詞:村井 雄(KPR/開幕ペナントレース

 『エレファント・マン THE ELEPHANT MAN』 

 作:バーナード・ポメランス 翻訳:徐賀世子 演出:森新太郎

『改竄・熱海殺人事件』「ザ・ロンゲストスプリング」(3)

作:つかこうへい 演出:中屋敷法仁

『改竄・熱海殺人事件』「モンテカルロ・イリュージョン」 (4)

作:つかこうへい 演出:中屋敷法仁

『夜盲症』

作・演出:中屋敷法仁

23階の笑い

作:ニール・サイモン 翻訳:徐賀世子 演出・上演台本:三谷幸喜

5 Guys Shakespeare Act1:[HAMLET](2)

 脚本・演出:松崎史也

endless SHOCK eternal

作・構成・演出・主演:堂本光一 Eternal Producer:ジャニー喜多川

GEKIIKE10周年記念 本公演第11回「HIT LIST」

 演出: 樋口夢祈 脚本: 木村純子

GRIM

脚本・演出:吉谷光太郎 

HELI-X

 脚本:毛利亘宏 脚色・演出: 西森英行

MANKAI STAGE『A3!』~Four Seasons LIVE 2020~

演出:松崎史也 脚本:亀田真二郎 

おぼんろ 第18回本公演「メル・リルルの花火」

 作・演出:末原拓馬

音楽朗読劇『黑世界』

演出・監修:末満健一

かげせん

演出:林海象 作・演出補:増澤ノゾム

シス・カンパニー公演「たむらさん」

作・演出:加藤拓也

チョコレートドーナツ

原作:トラヴィス・ファイン/ジョージ・アーサー・ブルーム  翻案・脚本:谷賢一 訳詞:及川眠子 演出:宮本亞門

月組公演『ピガール狂騒曲』

作・演出:原田 諒

花組公演『はいからさんが通る』(2)

脚本・演出:小柳 奈穂子

パラドックス定数 第44項「トロンプ・ルイユ」

作・演出:野木萌葱

パラドックス定数 第46項「プライベート・ジョーク」

作・演出:野木萌葱

舞台「スマホを落としただけなのに」(2)

原作:志駕晃 脚本・演出:横内謙介

舞台「それぞれの為」

脚本・演出:私オム

舞台「殺し屋にくびったけ」

脚本・演出:安藤亮司(劇団ウルトラマンション)

舞台「苦闘のラブリーロバー」

脚本 羽仁 修 (演劇集団イヌッコロ) 演出 佐野 瑞樹

舞台『KING OF DANCE』

脚本・演出:吉谷光太郎

舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち

脚本・演出: 末満健一

劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『BLOODY SHADOWS』(3)

演出:児玉明子 脚本:ほさかよう(空想組曲

フリー・コミティッド

作: ベッキー・モード 翻訳:常田景子 演出:千葉哲也

ボーイズ・イン・ザ・バンド~真夜中のパーティー

原作:マート・クローリー 演出:白井 晃

ボクの穴、彼の穴。

翻案・脚本・演出:ノゾエ征爾

ミュージカル「アナスタシア」(4)

脚本・歌詞:ワン・ヨンボム 潤色・演出:板垣恭一

ミュージカル「スタミュ」スピンオフ team楪&team漣 単独公演「Storytellers」 

演出:吉谷光太郎 脚本:ハラダサヤカ

ミュージカル「ビリー・エリオット」(2)

脚本・歌詞:リー・ホール 演出:スティーヴン・ダルドリー

ミュージカル「悪魔の毒毒モンスター」(2)

作:ジョー・ディピエトロ 演出:池田テツヒロ

ミュージカル『VIOLET』

脚本・歌詞:ブライアン・クロウリー 演出:藤田俊太郎

ミュージカル『サンセット大通り

脚本・作詞:ドン・ブラック、クリストファー・ハンプトン 演出:鈴木裕美

ミュージカル『シャボン玉とんだ 宇宙までとんだ』

演出:小林香 原作:筒井広志

ミュージカル『フラッシュダンス

日本版脚本・訳詞・演出:岸谷 五朗

ミュージカル『フランケンシュタイン』(3)

脚本:テレンス・マクナリー 演出:ダルコ・トレスニャク

ミュージカル『プロデューサーズ

脚本:メル・ブルックス/トーマス・ミーハン 演出:福田雄一

ミュージカル『新ミュージカルテニスの王子様』The First Stage

原作:許斐剛 脚本・演出:上島雪夫

モマの火星探検記(2)

原作:毛利衛 脚色・演出:毛利亘宏

ライフメイカ

原作:桐野範容 脚本・演出:広瀬 格

阿呆浪士

脚本 :鈴木聡  演出:ラサール石井

絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』(2)

作:井上ひさし 演出:藤田俊太郎

蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』(5)

作:つかこうへい 演出:岡村俊一

義経冥界歌

作・中島かずき 演出:いのうえひでのり

泣くロミオと怒るジュリエット(2)

作・演出:鄭 義信

劇団時間制作第二十二回本公演「迷子」

作・演出:谷碧仁(劇団時間制作)

黒澤明 生誕110年記念作品『ミュージカル 生きる』

演出:宮本亞門 脚本・歌詞:高橋知伽江

三谷幸喜ショーガール

脚本・作詞・構成・演出:三谷幸喜

三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』

『橋づくし』 作・演出:野上絹代

憂国』(『(死なない)憂国』) 作・演出:長久允

『真夏の死』(『summer remind 』) 作・演出:加藤拓也

獣道一直線!!!(2)

作:宮藤官九郎 演出:河原雅彦

松竹座壽初春大歌舞伎『伏見の富くじ

脚本・演出:齋藤雅文

十二月大歌舞伎『心中月夜星野屋』

脚本:小佐田定雄 演出:今井豊茂

深海のカムパネルラ

脚本・演出:ほさかよう

赤鬼

作・演出:野田秀樹

大地(2)

作・演出 三谷幸喜

知り難きこと陰の如く、動くこと雷霆の如し。

作・演出:西田大輔

飛龍伝2020(3)

作:つかこうへい 演出:岡村俊一

舞台 Op.110 べートーヴェン「不滅の恋人」への手紙

原案:小熊節子 演出:栗山民也 脚本:木内宏昌 演出:白井晃 

舞台《SERVAMP-サーヴァンプ-

脚本・演出:米山和仁(劇団ホチキス)

舞台「DECADANCE」~太陽の子~(2)

作・演出・プロデュース:西田大輔

舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」

脚本:青葉譲 演出:宇治川まさなり

舞台『No.9 -不滅の旋律-』

演出:白井晃 脚本:中島かずき劇団☆新感線

舞台『ハイスクール!奇面組3』危機一髪!修学旅行編

原作:新沢基栄 脚本:田中大祐 演出:なるせゆうせい(オフィスインベーダー)

放課後の厨房男子 まかない飯とShall we dance?

原作:秋川滝美 演出:小林顕作 脚本:川尻恵太(SUGARBOY)

劇団EXILE「勇者のために鐘は鳴る」

脚本:畑 雅文 演出:川本成(時速246億)

両国花錦闘士(4)

原作:岡野玲子 作・演出:青木豪

朗読劇「グーとパーでチョキを出す」

脚本:ガクカワサキ(無情報) 演出:西本健太朗(ACT)

俳優部門 

KIMERU

ウチクリ内倉

たにぐちまさし

ふぉ~ゆ~

りょう

愛希れいか

安田顕

井上小百合

井上芳雄(2)

稲垣成弥

稲葉 友

越岡裕貴

横井翔二郎

加藤敦

加藤和樹

海宝直人

鬼頭典子

菊池修司(2)

吉沢亮

宮下雄也

橋本淳(2)

玉城裕規

桐山照史

窪寺昭

原嘉孝(5)

荒井敦史

高橋一生

高崎翔太

高田淳

高本学

坂本真綾

山本耕史

小西遼生(2)

小瀧望

小沢道成

小野ゆたか

松本幸四郎

鞘師里保

上遠野 太洸

植村宏司

成河(3)

生田斗真

西原誠吾

石川翔

石田明(NON-STYLE)

赤澤遼太郎

前山剛久

前田隆太朗

早乙女太一

草彅剛

蒼木陣

多和田仁益(3)

大原櫻子(2)

大泉洋

大鶴佐助(2)

辰巳雄大

池田成志

竹石悟朗

中河内雅貴

中山義紘

中川晃教

仲田博喜(2)

長妻怜央

鳥越裕貴

陳内将

椎名亜音

渡辺出日寿

東山紀之

藤森慎吾

堂本光一

内海啓貴

馬場ふみか

梅津瑞樹

八嶋智人

福田悠太(2)

福澤 侑

平方元基

柄本時生

法月康平

北村諒

堀内敬子

味方良介(3)

矢崎広(2)

矢田悠祐

鈴木拡樹

鈴木浩介

和田琢磨

兒玉遥(2)

濱田めぐみ

コメント

シス・カンパニー公演「たむらさん」

自粛明け、久しぶりに観た演劇がこれでした。公演時間は1時間ほどでしたがすごく濃密な時間を過ごすことができた気がします。非接触の検温がうまくいかなくて3回くらい係の方に止められたり靴の裏まで消毒したりと新しいやり方に戸惑うこともありましたが、よく行っていた劇場に好きな俳優さんを観に行くという行為がまたできてよかったという喜びと、事前情報は登場人物の2人だけで、蓋を開けてみたら9割橋本さんのひとり芝居という今までに観たことがないものをみせてもらえた嬉しさがありました。私が観に行った回は電車が遅延しており途中入場の方が多かったのですが、普段ならイライラするところでしたが今はそれも含めて演劇だなぁ、「劇場に足を運んだ」んだなぁと思いました。

 慣れない感染症対策にドギマギしたり、ちょっとワクワクしちゃったり。そういう思い出が私にもあります。劇場によって対策が様々だからこちらも身構えてしまうんですよね。

 劇場で観劇を出来る喜びを感じられて素敵なコメントだと感じました。

パラドックス定数 第44項「トロンプ・ルイユ」

配信でみました。 地方競馬の6頭と調教師や馬主、予想屋が繰り広げる爽やかかつアツい展開は舞台初心者でもすんなり入り込むことが出来、観劇の楽しさを教わりました。 木製の箱椅子に手綱、このシンプルな小道具が人を馬に、馬を人に見せていく様はまさにだまし絵のようで、想像を駆り立てられました。 

 こちらは配信での観劇。オンライン配信が演劇へのハードルを下げている側面は確かにあって、新たな出会いが生まれることは素晴らしいことだなぁと思います。

 「トランプ・ルイユ」、面白そうですね。

ミュージカル「アナスタシア」

こんなに好きになる作品に出会えて嬉しい。

 人生においてかけがえの無い作品に出会えた2020年だったんですね。素敵。

松竹座壽初春大歌舞伎『伏見の富くじ

幸四郎さんにはよくあることですが、フィナーレのマツケンサンバ(概念)が前月から10キロやせた!?10歳若返った!?ってビジュアルだった。歌舞伎だけど宝塚的フィナーレがあった。

 ま、マツケンサンバの概念……!?

陳内将
やっぱり陳内将はすごい……と芝居を見るたびに唸ってしまうんですよね……

 そ、それな〜……と唸った。 MANKAI STAGE『A3!』~Four Seasons LIVE 2020~は日テレプラスの放送で観ましたが、陳内将、本当に上手い。

 

 来年はえんぶチャートが行われますように。

 そして、今年も皆さんの観劇体験が少しでも豊かなものになりますように。

「逃げ恥」でガンバレる人類たちへ

 お正月、いかがお過ごしですか。わたしは書きたかった記事を上げられたのでひとまず安心しております。良かったら読んでください。

 

 さて、舌の根も乾かぬうちに野木亜紀子脚本『逃げるは恥だが役に立つ』の悪口を言う私をみなさんがどう捉えるかは私にはわかりかねるが(もちろん原作ありきの作品であることは理解している)、私は私を誇りに思う。

 『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』、冒頭シーンの森山みくりの台詞「時代は令和だっていうのに」でついと心理的距離が生まれてしまった。「正しい」側にいる人の傲慢さを感知したから。あまりに早い別離だった。この作品が連続ドラマで積み上げたものを鑑みても、その響きは冷たかった。

 そこからはもう、「正しさ」、「正しさ」、「正しさ」の羅列にうんざりするばかりだった。同性愛者が当たり前にいて、計画的無痛分娩が選べて……みたいな羅列だけで問題提起しているつもりになっているように感じたし、それではあまりにがさつだとも感じた。人の営みはもっと煩雑なはずだ。ただ「正しさ」の論拠にされただけの彼らのことを思うことで抗いたいし、言葉にすることで戦いたい。私は。ただただ考えることを続けるだけ。人の営みとはそれでしか運用できない。

 「正しさ」の羅列の合間には他人に説教じみた説得が織り込まれており、それで相互理解……しているつもりですか?平匡とみくりは家族だから話し合って問題解決につとめるけれど、ホモソ脳で無意識に失礼な態度を取る他人の灰原は正論パンチして一方的に黙らせていい存在なのだなあ、彼らにとっては、と感じざるを得なかった。

 文化を「何を恥だと捉えるものか」だとするならば。他人を見た目でジャッジする恥を知らないものを……つまり文化の違うものを一方的に説教することは果たして「正しい」のだろうか。Twitterの「ハイ論破」みたいなことをドラマでやる必要性があったのだろうか。愛が足りない気がした。他人と他人とが思い合い解ろうとすることの輝きを2時間のスペシャルドラマに求めることは間違いだっただろうか。虚構だからこそやって欲しかった。

 この作品を観て喜んでいる人たちは、自分が「正しい」側の考えを持っていることに、何も分かっていない人たちに対して自分と同じような考えを持っている人たちが代わりに説教してくれることに、自己満足して溜飲を下げているだけではなかったですか?それがあなたたちの言う優しい世界ですか?人間というものをもう少し買い被ってみては?

 というか正論って何でしょうね?正しさの軸は「私」にしかないからね。それでも私は「逃げ恥」でガンバレない自分自身を愛する気持ちでこれを書き残している。

 私はいつだって自分を奮い立たせて戦って勝ち得たものを大事に生きているつもりでいるので、他人の褌で相撲を取る人のことを理解出来ないし、したくもない。そうでない人もいるということを認めていく努力をすることで、私自身はそうならないように抗うことで、戦おう。これが私なりの祈り。

 ガンバレなかったみんなへ。これからも戦っていこうね。今が生きづらいとしても、他を愛することで自分を愛せるはずだから。

 みんな、愛してるよ!