感想文としては満点

演劇と言葉あそび

ダメな若手俳優のオタクでいいので

 独占インタビュー 〜運命のドロップキック〜Vol.39に行きました。内容は他言無用なので抽象的な話しか出来ないため、イベントを踏まえた自分の考えを書き残しておきます。「こういう」ブログを書くことは自分の意に反するのですが、それでも書きたいので書きます。

 私がアイドルのオタクから観劇オタクに方向転換した際に一つだけ決めたことは、俳優個人を解釈しないということ。あくまでも俳優を一人の人間として(=idolとしてではなく)好きでいようと決めていました。他人だからこそ、考えていること、本音はわからないと常に頭の片隅に置いていることが彼らへの精一杯の敬意だと考えています。完璧にその通りにいられているとも思えないですが、気をつけていることです。

 加えて、私はあくまでも舞台が好きで、だから上手い役者が好きなんだと言ってきました。ただ、そうではない所謂「若手俳優のオタク」も多くいて、勿論そのような人達が演劇業界を支えていることも事実としてあってその点に関しては敬意を払いながらも、わたしはそのように「オタク」をしたいわけではないという考えで観劇してきました。「俳優本人に対しお金を使いたい。支えたい。私が彼の特別になりたい。」という思いが私には無いというだけの話ですが、そのような「オタク」の人からすると私は「ダメな若手俳優のオタク」なのだろうな、もしくはその枠には当てはまらないのだろうなという思いから「若手俳優のオタク」を意識的に名乗らないようにしてきました。これは負い目でもなく卑屈な気持ちでもなく、また他の人間にこれを強要する意図もなく、私がそのように思うから私がそのようにしてきただけです。

 ただ、イベントを参加して、このような面倒な考えでも“推”せるのが彼なのかなと感じました。簡単に言えば、若手俳優とファンの関係性に対するスタンスの一致。理想の関係性がそこにあった気がしました。割り切るところと踏み込んでくるところのバランスが絶妙で、本人が心から舞台が好きで、考えがあり、しかも芝居が上手いところも好きだから、なんだかもう観念した方がいいのかもと思ったわけです。

 そうは言っても、私の観劇スタイルは今までと変わりなく「面白い舞台が観たい。上手い役者が観たい。演劇が好きだ。」という感情にのみ従って形成されるし、何も変わらないだろうとも思います。それはなぜかというと、ダメな若手俳優のオタクなので。なんてね。